高校野球

球数制限が導入された高校野球はこれからどう変わる?

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高校野球では、投手の球数制限に関するルールが導入されています。

しかし、その内容については賛否両論、様々な意見があるようです。

そこで今回は、プロ野球OBの見解も踏まえながら、球数制限に関する詳しいルールを解説していきます。

あなたは高校野球の球数制限についてどう思いますか?

この記事を読むと分かること
  • 高校野球の球数制限とは何か
  • 過去の甲子園大会では、どれくらいの球数が投げられているのか
  • 球数制限の導入により、何が変わるのか
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高校野球の球数制限とは?

高校野球では、2020年から2022年までの3年間を試行期間として、投手の「球数制限」を導入しています。

まずは球数制限の詳しいルールを確認していきましょう。

球数制限は何球まで?詳しいルールを確認しよう!

球数制限に関する詳しいルールは以下の通りです。

  • 1人の投手が投球できる総数は1週間で500球以内
  • 500 球に到達した打者の打撃完了まで投球可能(次の打者に投球する前に投手交代)
  • 「1週間」の対象期間は、都道府県大会と、それに連続して開催される大会日程の期間を含む
  • 天候不良などで試合の続行が不可能となり、ノーゲームとなった試合の投球数もカウントする(※2022年春からは継続試合が導入)
  • 原則3連戦にならないよう、休養日を設けて試合日程が組まれる

夏の大会であれば、都道府県大会と甲子園大会を通して、1週間で500球以内ということだね!

また、2022年春から導入されている継続試合については、下記の記事で解説しています。

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過去の甲子園大会で投球数が多い投手は?

ところで、高校野球では、どれくらいの球数を投げるものなのでしょうか。

以下は、1990年以降の夏の甲子園大会における、投球数ランキングです。

順位高校選手名球数
12006年早稲田実斎藤佑樹948球
22018年金足農吉田輝星881球
31997年平安川口知哉820球
42014年三重今井重太朗814球
52010年興南島袋洋奨783球
61998年横浜松坂大輔782球
71991年沖縄水産大野倫773球
82011年日大三吉永健太朗766球
91994年樟南福岡真一郎742球
101998年京都成章古岡基紀713球
参照:トップは948球 夏の甲子園で最も“球数”が多かった投手は?|【SPAIA】スパイア

1位の斎藤佑樹投手は大会中に948球も投げているんだね・・・

投球練習を含めると1,000球以上・・・
壮絶な夏だったことが分かるね。

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過去の甲子園大会で、1週間に500球以上投げた投手は?

今回導入される球数制限は、1週間で500球以内というものでした。

この球数制限は、実際に到達するものなのでしょうか。

過去の甲子園大会で、1週間に500球以上投げた主な投手には、以下のような選手がいました。

●689球(6日間) 斎藤佑樹(早稲田実 2006年夏)

●643球(7日間) 松坂大輔(横浜 1998年夏)

●592球(7日間) 吉田輝星(金足農 2018年夏)

●577球(7日間) 田中将大(駒大苫小牧 2006年夏)

●554球(7日間) 髙橋光成(前橋育英 2013年夏)

センバツ球数チェック 決勝戦2チーム投球数一覧 – 高校野球ライブ速報 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

ここでは上記5名の選手を挙げましたが、1週間で500球以上投げている投手は多くいます。

大会を1人で投げ抜く投手は、1週間で500球に到達してしまうようです。

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球数制限の導入で何が変わる?

1週間で500球以内という球数制限ができたことで、大きな変化はあるのでしょうか。

選手の負担が減り、ケガの予防に繋がる

球数制限が導入された一番の理由は、投げすぎによる選手のケガを予防するためです。

高校野球は勝ち進んでいくごとに、試合の間隔が短くなります。

また、夏の気温は年々上昇しており、その暑さは本当に厳しいものです。

身体の疲れが抜けない状態で、何試合も、何百球も投げ続ける投手は少なくありません。

これでは、ケガのリスクが高くなるのは当然です。

球数制限の導入により、投げすぎが原因でケガをする選手が少しでも減ることを祈ります。

私立の強豪校が有利になる

球数制限の導入は、強豪校が有利になるという懸念があります。

その理由は、球数制限により投げられない投手が出ることを想定して、投手の数を揃えなければならないからです。


一般的に、ほとんどの高校では、優秀な投手を何人も集めることはできません。

その一方で、部員数が多い強豪校ほど、同じチームに優秀な投手が何人もいる場合があります。

強豪校と呼ばれるチームと、それ以外のチームでは、2番手以降の投手力に大きな差が生まれてしまう可能性があるのです。

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球数制限について、プロ野球OBの意見は?

球数制限のルールには、様々な意見があります。

以下は、元千葉ロッテマリーンズでプロ野球解説者の里崎智也氏が、高校野球の球数制限について話されています。

球数制限に対する里崎氏の意見は否定的なものでした。

また、里崎氏は触れていませんが、「1試合で200球以上投げるのは問題ないのか」など、球数制限には多くの課題があるように感じます。

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球数制限は今後どうなる?

球数制限については、里崎氏のように否定的な意見を述べている人が少なくありません。

しかし上述の通り、球数制限は2020年から2022年までの3年間を試行期間として導入されています。

そのため重要なのは、試行期間終了後に、どのような運用をしていくかです。

議論を重ね、高校球児の”可能性”を最大限に引き出すことができるような改革になることを祈っています。

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まとめ:高校野球の球数制限について

ここまで、高校野球に導入された、投手の球数制限に関するルールについて解説しました。

  • 球数制限は、「1人の投手が投球できる総数は1週間で500球以内」というルール
  • 球数制限が導入される以前は、1週間に500球以上投げている投手もいる
  • 投手の投げすぎによるケガを予防するために導入されたが、私立の強豪校が有利になるという懸念もある
  • 里崎氏をはじめ、球数制限というルールに異論を唱える人も多い

球数制限にはまだまだ議論を重ねる余地があります。

高校野球の主役は選手たちであることを忘れず、より良い改革が進められることを期待します。



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興味を持ってくださった方は、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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