プロ野球で、同一カード3連敗したときに使われる「3タテ」。
しかし、「3タテ」という言葉の意味を正しく理解している人は少ないようです。
そこでこの記事では、プロ野球で使われる「3タテ」という言葉について解説します。
- 「3タテ」という言葉の意味
- プロ野球における「3タテ」の使い方
- これから「3タテ」という言葉を使うために知っておきたいこと
3タテの「タテ」はどういう意味?
「3タテ」は「さんたて」と読みます。
カタカナで表記することが一般的な「タテ」ですが、「立て」の意味から派生したものだと考えられています。
「立て」という言葉には、下記のような意味があります。
たて【立て】 (2)助数詞。
「タテ(たて)」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
連続しての負けを数えるのに用いる。
「タテ」は連続しての負けを数えるわけですから、「3タテ」は3回連続で負けたという意味になります。
プロ野球における「3タテ」の使い方
プロ野球における「3タテ」は、同一カード3連戦で3連敗したときに使います。
下記の例を見てみましょう。
(例)プロ野球における「3タテ」の使い方
上記の日程を消化したAチームの対戦成績は以下の通りでした。
・火曜日:勝 Aチーム 3 - 1 Bチーム
・水曜日:勝 Aチーム 6 - 5 Bチーム
・木曜日:負 Aチーム 0 - 1 Bチーム
・金曜日:負 Aチーム 2 - 5 Cチーム
・土曜日:負 Aチーム 3 - 5 Cチーム
・日曜日:負 Aチーム 3 - 4 Cチーム
AチームはCチームとの3連戦を3連敗で終えました。
このような場合に、「AチームがCチームに3タテをくらった」という使い方をします。
上記の例において、日程を消化したAチームは4連敗しています。
しかし、4連敗した相手が、すべて同一チームというわけではないため、「4タテ」とは言いません。
「4タテ」・「5タテ」を使うこともある
プロ野球で「3タテ」という言葉がよく使われるのは、同一チームと3連戦を戦う日程が多いためです。
つまり、もしも4連戦があれば「4タテ」、5連戦があれば「5タテ」という言葉を使う可能性もあります。
例えば、天候不良などで中止になった試合日程の組み替えによって、4連戦や5連戦が生じることがあるよ!
同一チームとの4連戦で4連敗した場合は、「4タテをくらった」という使い方をします。
近年は「3タテ」を「3連勝した」という意味でも使う?
「3タテ」という言葉は本来、「3連敗した」という意味です。
しかし近年は、「3連勝した」という意味で「3タテ」と書かれているスポーツ記事を目にする機会が増えました。
これは、「3タテは3連勝という意味だ」と解釈している人が増えたためだと予想できます。
「3タテ」を「3連勝した」という意味で使うスポーツ記事
下記の記事は、福岡ソフトバンクホークスが、埼玉西武ライオンズを相手に3連勝したときのスポーツ記事です。
パ・リーグは2位・福岡ソフトバンクの勢いが止まらない。首位・埼玉西武を本拠地で3タテし、9連勝を飾った。
鷹が9連勝&埼玉西武3タテで5差、北海道日本ハム・清宮は2日連続3安打…パ26日はどうなった Full-Count
今ではこのように、「3タテ」を「3連勝した」という意味で使うことが当たり前になりつつあります。
スポーツ記事は非常に多くの人が目にするものです。
今後はこのような影響を受け、「3タテは3連勝という意味だ」と解釈する人の割合がさらに増えるかもしれません。
「3タテ」の意味は3連勝?それとも3連敗?
繰り返しになりますが、「3タテ」という言葉は本来、「3連敗した」という意味です。
しかし現状、多くの人が「3タテ」を「3連勝した」という意味で使っています。
今後、本来の「連続しての負けを数える」という意味はますます薄れていくかもしれません。
これからは、前後の文脈から「3タテ」という言葉の意味を解釈していく必要がありそうです。
まとめ:プロ野球における「3タテ」
ここまで、プロ野球における「3タテ」について解説しました。
「3タテ」という言葉は、使い方次第で真逆の意味で解釈される恐れがあります。
そのため、誤解を招く使い方は避けましょう。
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 3タテの「タテ」は、連続しての負けを数えるのに用いる言葉
- 「3タテ」という言葉は本来、「3連敗した」という意味
- 近年は「3連勝した」という、本来とは真逆の意味でも「3タテ」を使うことがある
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